漁業調査船「たじま」業務日記

沿岸定線観測(平成20年12月2-3日)

総航海距離:240海里(約444km)
調査定点:13点
調査用具:水温塩分計・水温計・透明度板・採水器・改良型ノルパックネット
調査内容:①海底または水深500mまでの水温・塩分計測
②透明度
③深層海水の採取(最も沖合の定点)
④改良型ノルパックネットによる卵稚仔の採集(沿岸寄りの7定点)
調査目的:暖・冷水域における海況の変化を把握し、これらの情報をもとに海況変動の法則性を解析して、主要な水産資源の漁場形成および海況予報に関わる海況の季節的・経年的変動の傾向を予測すること、また、多獲性浮魚類であるイワシ類・スルメイカ・マアジ・マサバ等の卵・稚仔の分布状況、並びに各年の分布に関する情報の蓄積から明らかとなる卵・稚仔の分布の経年変化を把握することを目的としています。

手際よく

ネットをデッキ上に取り込み、海水をかけながらネット下側に寄せ集めた採集物(プランクトン類)を何度かに分けてポリ瓶へ移し、ホルマリンで固定します。

投入と巻き揚げ

今回の調査では先に奥のウインチで水温塩分計の観測を行い、巻き揚げ終わる頃に手前のウインチで改良型ノルパックネットを投入し卵稚仔の採取を行いました。時間差を付けるのは絡み防止のためです。

清掃中

全ての観測を終えた後、デッキブラシを使い海水をかけ流しながら木目に沿って綺麗に磨きます。

安全第一

当然ですが航海中は常時、操舵室に人がいて操船、見張りを行っています。手前で舵を持っている人が航海士です。