漁業調査船「たじま」業務日記

沖合定線観測調査(平成22年3月2~4日)

調査年月日:平成22年3月2日~4日
総航海距離:409海里(約757km)
調査定点:25点
調査用具:水温塩分計・水温計・透明度板・ノルパックネット・採水器
調査内容:①海底または水深500mまでの水温・塩分計測
②透明度
③改良型ノルパックネットによる卵稚仔採集(沿岸寄りの14点)
※香住沖ベニズワイ漁場において水中カメラによるベニズワイかにかごの撮影
調査目的:暖・冷水域における海況の変化を把握し、これらの情報をもとに海況変動の法則性を解析して、主要な水産資源の漁場形成および海況予報に関わる海況の季節的・経年的変動の傾向を予測する。多獲性浮魚類であるイワシ類・スルメイカ・マアジ・マサバ等の卵・稚仔の分布状況や、経年変化を把握すると共に、浮魚類の資源変動を予測するための基礎資料を得る。また、水中カメラによりベニズワイのかごへの入網等の行動を撮影する。

500m観測

今回は旧船で海洋観測に使用していたSTDという機器で観測を行いました。この機械は現在でもトロール調査をはじめ各種調査の直前または直後に行う水温・塩分計測に使用しています。

カメラ投入準備

今回は香住沖ベニズワイ漁場の水深1300mへの水中カメラを投入して、ベニズワイのかごへの入網行動を撮影しました。写真は投入ポイント到着後、準備をしているところです。元来、海底を引っ張って撮影を行うソリ型フレームの前寄りにかにかご漁具を1個取付け海底に沈めて置きます。

回収作業1

カメラを投入後海洋観測を続け、翌日夜に投入ポイントへ再接近したので回収に向かいました。標識としていたブイを掴んで網を巻き上げていきます。

回収作業2

ソリ型フレームを船尾スリップウェイから引揚げます。写真手前に見えるのは分離型の水中ライトです。海底は暗いので光を当てなければカニの姿は映りません。