漁業調査船「たじま」業務日記

底びき漁期前調査

調査年月日:平成22年8月4~5日および16~20日
調査目的:日御碕沖から但馬沖にかけてトロール網による試験操業を実施し、ハタハタ、アカガレイ等の分布状況、体長組成等の生物情報を取得する。エチゼンクラゲの出現状況についても情報収集する。
調査海域:日御碕沖~但馬沖に設定した5エリア
使用漁具:「たじま」所有の着底トロール網
調査内容:設定したエリア内の観測点付近でトロール網による試験操業を実施し、入網物について魚種別個体数・総重量の計測と、主要種の体長組成調査、精密測定標本の確保を行う。また操業中・エリア移動中の海表面と、トロール入網物中におけるエチゼンクラゲの出現状況を記録する。

5エリアで試験操業

写真右からKエリア(8/4・5操業)、Cエリア(8/16操業)、上がってEエリア(8/18操業)、Dエリア(8/17操業)、一番左がFエリア(8/19操業)です。5エリアで延べ24回の試験操業を実施しました。

魚群探知機

操業前の画像です。上下で二つの表示がされていて、上側が水面近くから海底までの全体を、下側画像の表示は海底から3mまでを拡大して表示しています。160m付近に薄い層状の反応があって、その下(左右の中央)に海底につながるような塊の反応が見えます。

計量魚群探知機(120kHz)

先の魚探とほぼ同時刻の画像です。強い反応は赤く表現されるように設定してあり、ほぼ水平に赤く見えるのが海底です。160m付近の層もハッキリと見え、海底につながっている反応の中に濃い部分も見られます。これがハタハタの反応ではないか!ということで網を入れました。

計量魚群探知機(上:38kHz、下:200kHz)

計量魚探120kHzと同時刻の別周波数の画像です。上下どちらとも濃い部分は同じくらいに見えますが、その他の反応の見え方は違いが出ています。この違い等により、映っているものを特定できるように研究しています。

魚探の反応に

投入した網を揚げてきたところです。網の外から見てもハタハタが多いのが判ります。

今回の調査点の中で

一番ハタハタの入網が多かったのが、今回魚探の画像を紹介した操業点でした。また、エチゼンクラゲの入網はすべての操業点でありませんでした。今回の調査結果の詳細については8/27に公表予定です。漁業者の皆様には操業の参考にして頂ければ幸いです。