漁業調査船「たじま」業務日記

底びき漁期前調査(平成19年8月6日および21~24日)

実施目的:隠岐北方から但馬沖にかけてトロール網による試験操業を実施し、ハタハタ、アカガレイ、ズワイガニ、エチゼンクラゲ等の分布状況、体長組成等の生物情報を取得する。また、鳥取県水産試験場調査船「第一鳥取丸」と並行操業を行い、トロール網の漁獲効率を比較する。
調査海域:隠岐北方から但馬沖
使用漁具:着底トロール網
調査内容:設定した調査点でトロール網による試験操業を実施し、入網物について魚種別個体数・総重量の計測と、主要種の体長計測、精密測定標本の採集を行う。調査点のうちの9点では「第一鳥取丸」と並行操業を行う。また、エチゼンクラゲの出現状況を記録する。

船尾からの着底トロール網の投入です。写真で見える浮きよりさらに後方に筒状の網が入っています。

網に続き投入されるオッタ-ボード(開口板)です。「たじま」が使っているのはV字型と呼ばれているもので、写真は右舷側です。左右のオッタ-ボードは、網の前方にあって海水の抵抗により広がり、網の口をほぼ一定に保ちます。

鳥取県水産試験船「第一鳥取丸」です。写真は並行操業中のもので、船尾から海中に向かってワイヤーが入っています。平成9年建造で199トンと「たじま」より大きな船です。

3ノット(約5.6km/時)30分間の曳網の後、網を巻き上げてきました。どれだけ網に入っているのか、緊張の一瞬です。

デッキに上がった網底をクレーンで吊上げて、総重量を量ります。

魚種別個体数、及び主要種の体長計測を手分けして行っているところです。

8月21日の調査終了後、海が荒れてきたので島根県隠岐郡の「浦郷湾」に入って錨泊しました。

8月24日早朝、西郷港を出港。操業エリアに向けて航行中に、前を行く「第一鳥取丸」です。