ウニ類の有効利用と磯根資源の持続的利用に関する研究

背景・目的

 但馬地域において磯根資源を利用する「磯見漁業」では、これまで主にアワビ、サザエ等の貝類や、ワカメ、ホンダワラ等の海藻類を利用していました。ところが、ウニ類の利用はあまりなかったことから、有効な利用方法の検討が望まれています。
 そこで、今後の磯根資源として期待されるウニ類を取り上げ、生物情報や資源情報を収集していきます。それに加えて、ウニ類の採捕(間引き)が海藻類などの生物相や貝類資源に及ぼす影響もあわせて調査します。

課題実施期間

 平成19~21年度

これまでの成果概要

  • 平成19年度から始まった研究です。
  • これまでの調査から、但馬地域の磯根漁場における海藻類の繁茂状況、放流されたアワビやサザエの市場での混獲率等の情報が整備されてきました。

今後の計画・成果の見込み

平成21年度まで、次のような内容の調査を実施する予定です。

  • ウニ類の利用に関する聞き取り調査・アンケート調査
  • 試験漁場におけるウニ類の分布調査(潜水観察調査です)
  • 試験漁場でのウニ類の採捕(間引き)に関する調査(潜水観察調査です)
  • ウニ類の生物計測調査(重さや長さ、身入りの状態を調べます)
  • ウニ類の一時畜養試験(餌を与えて畜養すると成長するでしょうか?)
  • 有効な利用加工方法の試験検討(生ウニ、それとも瓶詰めが良いのかな?)

磯場漁場で見つけた放流後約1年のアワビ稚貝とムラサキウニ
海藻類を主な餌とするこの2種は、餌を巡って競合関係にあるのかも知れません?